神様はサウスポー(8)
世界ランク8位のミック・アルバラードに勝利した弾の次の相手は、世界ランク5位のデュラン・マイケル。
10年前、リッキーという少年に出会った弾は、いずれボクサーとしてリングで闘うことを誓い合った。
そのリッキーこそがデュランだった。
二人に約束を果たす時が訪れた。
ついに運命のゴングが鳴り響く。
デュランが吐血、その余命がいくばくもないことを知り衝撃を受ける弾。
そんな中、勝負はいよいよ最終ラウンドへ。
最後の力を振り絞り、デュランは最後の一撃に懸ける。
ライバルそして友人として、弾はその一撃をかわすと、渾身の左を放ちデュランの気持ちに応える。
二人の勝負にいよいよ決着の時が……。
世界ランク2位のケニー・トミヤマとの一戦で、「クモの巣」と呼ばれるその華麗なフットワークに翻弄されダウンを喫する弾。
だが、病気と闘うデュランの声が心に届き、10カウント寸前で立ち上がる。
デュラン、友樹といったライバルたちと再戦する前に負けられない弾。
ついにその「神の左」がケニーを捉える。
世界チャンピオンのジョン・フェニックスを敗り、WBC世界バンタム級の新チャンピオンとなった弾。
そしてバンタム級の統一王座を賭け、ついにWBA世界バンタム級チャンピオン・北村友樹との一戦をむかえる。
友人、そして永遠のライバルである二人の闘いは、互いに死力を尽くした凄まじいものとなる。
バンタム級の統一王座を賭け、激闘を繰り広げる弾と友樹。
真のチャンピオンを決めるにふさわしい壮絶な打ち合いとなる。
亡き父のため、また離れ離れになった姉のために二人は死力を尽くしリングに立ち続ける。
栄光の統一王座、そして父の果たせなかった夢に向け、弾の渾身の左ストレートが炸裂――感動の最終巻。
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